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Akita's Value
日本の良さを
世界と共有したい

「秋田の感動する体験」を海外に売り込む
「トラベルデザイン」

秋田県の自然と人柄に魅せられた関西の若者が、「秋田の素晴らしさを海外の人々にも広めたい」と秋田県で起業したのが「トラベルデザイン」だ。海外留学やホテル勤務の経験を活かし、既存の観光プランとは異なる切り口で秋田県のニッチな観光資源を開発・コーディネートし、外国人旅行客に感動体験を提供している。

トラベルデザインは、地方における新たなインバウンドのビジネスモデルとして脚光を浴びている。

地方が生き残るには観光を「作る」ことが重要

トラベルデザイン 代表 須﨑 裕さん
トラベルデザイン 代表 須﨑 裕さん

須﨑 裕さんは、旅行企画会社「トラベルデザイン」の社長として「日本の良さを世界中に知ってもらい、感動を共有したい」という方針の下、秋田の特性を活かした旅行の企画や旅行関係者に対するコンサルティングなどを行っている。

大阪生まれの須﨑さんは高校生の頃、帰国子女の友人ができたのをきっかけに外国での生活に興味を抱くようになり、大学生になると、念願の海外留学を実現。

そのとき「外国に行ったからこそ、日本の良さに気づくことができた」と当時の気持ちを語る。

大学卒業後に勤務していた帝国ホテルマン時代には、「ジブリの映画に出てくる田んぼがみたい」といった日本の田舎の観光地について想定を超えるリクエストをたくさん受けてきた。

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その経験から、地方の観光産業を活性化させるには「外国人旅行客が地方に足を運んでもらえる環境や観光コンテンツを作ることが必要」と考え、ホテルを辞めて社会人入試で国際教養大学に入学。その後、在学中にトラベルデザインを起業した。

須﨑 裕さんの
プロフィール

須﨑 裕さん

1985年2月19日 大阪府に生まれる。

2003年
京都東山高校卒業

2005年
長野県蓼科グランドホテルにて勤務

2006年
長野県アートランドホテルにて勤務/イギリス・ロンドンへ語学留学

2007年
東京帝国ホテルにて勤務(ベルマン)

2009年
国際教養大学入学(秋田県)

2010年
学生団体 Happy People in Akita 設立(地域密着型イベント企画)

2011年
学生復興支援団体 AIU Supporter 設立(毎週末被災地へ学生を派遣)

2012年
韓国西江大学へ留学

2013年
経済産業省「クールジャパンの芽の発掘・連携促進事業」に採択

2014年
トラベルデザイン株式会社設立/国際教養大学卒業

須﨑さんは、観光産業は商品を「作る」「売る」そしてお客様を「受け入れる」の3ステップで成り立っていると考えている。既存の観光産業は旅行を「作る」「売る」の2ステップは旅行代理店が行い、地元の観光業者は「受け入れる」だけに過ぎなかった。

しかし、須﨑さんは「地域自体がコンテンツを『作る』段階から参入することで、地域が観光産業の主導権を持つことが可能になる」と考えている。

新たな観光資源を定着させてリピーターを増やすためには、観光客と地元の人々の触れ合いが欠かせない。旅行客が現地で地域の人と触れ合う体験は「感動」を呼び起こし「また来たい」という想いにつながる。旅行客がリピーターとなるカギを握るのは地域の人たちだ。

秋田県内には、竿燈まつりを始め、大曲の花火大会や西馬音内の盆踊りなど、国内外に広く知られるイベントは数多くある。しかし、須﨑さんは、あえて地元の人も気づかないようなディープな場所やイベントを観光資源として掘り起こすことに力を入れている。

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同社がDMO候補法人となっている羽後町の例をみると、外国人旅行客向けに提供する観光コンテンツは、稲刈りやそば打ち体験など、地元の人々にとって日常的なイベントをものばかりだ。

それでも、現地を訪れた外国人旅行客は、現地の生活を心から楽しんで帰国するという。

現地の幼児や小学生たちと身振り手振りを交えコミュニケーションを楽しむ様子を目の当たりにするたびに「外国人旅行客が(日本の)地方を訪れるのは、現地の生活に溶け込みたいからかもしれない」と須﨑さんは思う。

現地と旅行者のニーズをマッチングさせる

須﨑さんが提案した数多くの旅行企画の中でも、とくに反響が高かったのが「最高のてんぷら作りツアー」だ。雪が降り積もる山道を30分以上歩き続け、地面の下から顔を覗かせた“ばっけ(ふきのとう)”を参加者が採取して持ち帰り、天ぷらにして食べるツアーである。

ばっけ
ばっけ
ばっけの天ぷら
ばっけの天ぷら

このプログラムが企画されたきっかけは、地域の人から「海外の人に“ばっけ”と味噌を混ぜた『ばっけみそ』を売りたい」と相談を持ちかけられたことだった。

須﨑さんは「東北地方以外でなじみが薄い『ばっけみそ』を海外の人にどうやって売ろうか?」と知恵を絞り、「ばっけ」と、外国人にも知られた「天ぷら」をマッチングさせたツアーを企画提案し、大反響を得たのである。

「参加者の中には、“ばっけ”独特の苦味が『口に合わない』という人も少なくありませんでした。しかし、山菜を自分で採って食べるという一連の体験に感動するようです」と須﨑さん。

天ぷらツアーの後は、宿泊先で食事のときに“ばっけみそ”を提供し、外国人旅行客は天ぷらツアーでも食べたふきのとうと知ると深い興味を示し、お土産に購入する人も急増したという。

秋田発のビジネスモデルが世界に羽ばたく可能性

須﨑さんの現在の仕事は、秋田県内に潜んでいる資源を「感動する体験」として海外に売り込むことだが、このビジネスモデルは、秋田県を含む国内にとどまらず、海外でも活用できるのではないか」と考える。

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秋田県に限らず、国内の多くの地方自治体は高齢社会を迎え、インバウンドに着目するようになった。しかし、日本以外の国の多くでも高齢社会を迎えている。須﨑さんは「海外の地方でも、日本の地方と同じような問題を抱えているはずだ」と考えているのだ。

秋田県はいち早く高齢社会やインバウンドに取り組み、須﨑さんのように新たな観光ビジネスを考案するプランナーが頭角を現している。このようなビジネスプランは、今後日本国内のみでなく、海外でも活用されるビックコンテンツに躍進する可能性を秘めている。

国際教養大学とは
どんなところ?

国際教養大学は、2004年秋田県秋田市に開設された公立大学で、世界に通じる国際教養教育を理念としているる。講義は全科目英語で行い、専任教員のうち5割強を外国人が占めている。

全学生に1年次の入寮と1年間の海外留学が義務つけられ、卓越した外国語コミュニケーション能力とグローバルな視野を養える学校として人気が高い大学だ。

2016/11/30 Neojapan
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