デスクネッツは情報共有で
地方活性化をサポートします
読み込み中です。
もう少しだけお待ちください。
*画面が変わらない場合は、リロードしてください。
L
O
A
D
I
N
G
日向神話
「海幸彦 山幸彦/トヨタマヒメのお乳岩」
日本のひなた宮崎県

青島神社、鵜戸神宮が舞台の「海幸彦 山幸彦/トヨタマヒメのお乳岩」

宮崎空港から車で約15分、鬼の洗濯板でも有名な青島にある「青島神社」は、海幸彦と山幸彦にまつわる場所と伝えられています。

ある日、山幸彦は兄の海幸彦が大事にしている釣り針を海でなくしてしまいます。海辺で山幸彦が途方に暮れていると、潮の神シオツチの翁(おきな)が現れ「まず船を作りなさい。その船で海を漂えば、『海の神ワタツミの宮』の御殿が見える。その門のそばの木の上に座って待てば、よいことが起こるだろう」とお告げをしました。

海幸彦 山幸彦/トヨタマヒメのお乳岩を10秒で紹介

  • (1)山幸彦は、シオツチの翁に「なくした海幸彦の釣り針を探すなら竜宮城へ行け」といわれる
  • (2)竜宮城で出会った美しいトヨタマヒメと結婚した後、山幸彦は地上に戻るが妊娠したヒメが訪ねてくる
  • (3)出産に向けて産屋を建て、産気づくトヨタマヒメに産むところを見ないようにいわれていたが、覗いてみるとヒメはサメだった
  • (4)正体がばれたトヨタマヒメ、竜宮城に戻ったが産んだ子が心配なので妹を乳母として差し向けた

「海幸彦 山幸彦/トヨタマヒメのお乳岩」の舞台となった観光地

山幸彦はシオツチの翁のいう通りに海の神ワタツミの宮の御殿(竜宮城ともいわれている)にたどり着いたところ、この世とは思えない美女と運命の出会いをします。美しい女性の名はトヨタマヒメ、海の神ワタツミの娘です。山幸彦とトヨタマヒメはたちまち恋に落ち、2人は結婚しました。

一方、なくしてしまった海幸彦の釣り針ですが、山幸彦の話を聞いたワタツミの宮の者達が方々に申し伝えたところ、すぐに見つかりました。この様子は、落とした財布が戻ってくるという日本独特の美徳にも通じるものがあるといえるでしょう。

そして、山幸彦はワタツミの宮から陸に戻り、海幸彦に釣り針を返しました。このとき、山幸彦が仮の住まいとした跡地が「青島神社」と伝えられています。

青島神社
青島神社

古くから聖なる島とされている青島に存在する。山幸彦ことホオリノミコト、トヨタマヒメ、シオヅツノオオカミが祀られ、縁結び、夫婦円満の神様として有名だ。

山幸彦とトヨタマヒメとゆかりのある「青島神社」は、「縁結び」「夫婦和合」にご利益にあるとされ、「2人の恋仲にあやかりたい」と良縁を求める参拝客が全国から訪れます。

とくに「産霊紙縒(むすびこより)「海積祓い(わだつみはらい)」「天の平瓮(あめのひらか)」の「恋の三神事」は、徹底的に恋を招く神事として有名です。良縁を願う方や夫婦円満を願う方々は、2人の愛情の恩恵を受けてみるとよいかもしれません。

青島神社:本殿
青島神社:本殿
青島神社の絵馬掛け
青島神社の絵馬掛け

しばらく経ったある日、山幸彦の元へ子どもを宿したトヨタマヒメが訪ねてきました。トヨタマヒメは、山幸彦に「波打ちぎわに鳥の鵜の羽で小さな産屋(うぶや)を建ててく ださい」とお願いしました。出産を迎えたトヨタマヒメは「子どもを産む姿は絶対見ないでください」とお願いしました。

しかし、山幸彦はつい産屋の中を覗いてしまいます。すると産屋の中には大きなサメが1匹。トヨタマヒメの正体はサメだったのです。

自分の正体を知られたトヨタマヒメは、ワタツミの宮に帰ることになりました。しかし、トヨタマヒメは、生まれたばかりの息子ウガヤフキアエズが気になって仕方がありません。そこで、トヨタマヒメは息子にお乳を与えようと自分の乳房を引きちぎって産屋の傍らに張り付けました。

鵜戸神宮のお乳岩
鵜戸神宮のお乳岩
産屋の跡と伝わる本殿
産屋の跡と伝わる本殿

今でも現存する鵜戸神宮(うどじんぐう)は、トヨタマヒメが出産したと伝えられる場所です。これらの伝説から、鵜戸神宮は安産や子育てに大変ご利益があるとされています。

また、神社の本殿下に祀られた霊石亀石は、トヨタマヒメが乗ってきた亀の化身だと伝わります。この岩にある穴に「運玉」を投げ入れると願いが成就するといわれています。

鵜戸神宮に参拝した後に運玉投げをすれば、情に厚いトヨタマヒメの恩恵にあやかることができるかもしれませんね。

鵜戸神宮
鵜戸神宮

宮崎県日南市にある鵜戸神宮にはウガヤフキアエズが祀られ、安産、夫婦円満、縁結びの神様として古くから親しまれている。神社の後方にある霊岩「お乳岩」も有名だ。

鵜戸神宮:霊石亀石(写真右下)
鵜戸神宮:霊石亀石(写真右下)

さらに、トヨタマヒメは自分の代わりに妹のタマヨリヒメを乳母として差し向けました。その姿は、子どもを周りの大人がみんなで育てるという日本の長屋文化に通じるものを感じます。これらの深い思いやりは、情に厚い宮崎県民に通じるものがあります。

2016/8/30 Neojapan
記事をシェア
  • facebook
  • twitter
  • line
  • tumblr
PAGE TOP